稲本響 ピアノライヴ
 
〜ラブ・バラードとオリジナルで綴る響ワールド〜

2005/1/29(土) 京都コンサートホール


昼間、自分のフルートの本番があったので、京都への到着はギリギリになる。って友達に言ってたのに
何と、ホールに一番に入ってしまった。 指定席だからみなさん余裕でいらっしゃるんですね。



私にとっての初めての「稲本響ソロライヴ」 心臓バクバク!!
何だか、自分の演奏会以上に緊張してしまいました。
あ〜!来て良かった。って1曲目の激しさから お口ポカンでした(笑)

虹の彼方に。 優しい音色。テンポは意外とゆったりめでした。
こういう曲って、目をつぶって聴きたい! だけど、弾いてる姿も見ていたい! って
目を開けたり閉じたりして いそがしく聴いていましたよ。。。


「民音さん主催のコンサートでは、これまでファミリーとしての活動だったので
今回は初のソロライヴなんです! 今日は、長男の一人立ちです!」
パチパチパチ・・・いきなり笑いをたくさんとってました。

「今日と(京都・きょうと)大阪いずみホールでやります!
↑↑ シャレじゃないですよ。」 
 って。。。
私の隣に座ってたおばちゃんは、「この子おもしろい。」って連発してました。


トークショーに来たのか、ピアノライブに来たのかわからなくなりそう・・・(笑)

テネシーワルツ。この曲は、私の中ではアヤドなんです。
(余談ですが、ひびっくんとアヤド、同じ誕生日です)
だけど、響くんのテネシーは、また全然違った感じで、アレンジも可愛く、心の優しさが出てました。


中身のないディキシー。 CDでは何度も何度も聴いているけど、ピアノソロライヴで聴くの初めて!
この前のベルリンフィルとの共演もオケが入るとさらに深い感じていいなぁ〜!って思ったけど
ピアノソロでも十分すぎる深い味わいの曲である。
いつもこの曲を聴くと、足踏みして行進したくなっちゃうんです私。(笑)
そして、今回はあのベルリン共演の時のフルートパートは心の中で私が吹いてましたよ♪ 幸せ☆
(自己満です・笑)

海の上のピアニストについてのMC。
「公演の時の台本に、『この世のものとは思えない曲を弾いた』と書いてあったんです。
どうしたら 難しく弾いてるように見えるのか?考えて 大きな鏡を買ってきて
曲よりも先に振り付けができあがっちゃいました(爆)」 
ってまた 会場は笑いの渦。

ジェリー・ロール・モートンとの決闘。
これは、映画を観た人は知ってると思いますが、ピアニストの対決のシーンなのです。
どちらが速く、スゴイ曲を弾けるか争うんです。」
 と言って弾き出した。
すげぇーーー!!はやぃーーー!! あ然。 お口ポカン状態の私。

響 勝利 やで!! (笑)

弾き終わって、「僕の指100本に見えましたか???」って。。かわいい。。
「まぁ、100本とは言えなくても、10本くらいには見えましたか?」 って(笑)


「次のソンマ遺跡の曲は、TVドキュメンタリーで4夜連続でやってたんです。
『見た人いますか?』
 って数名手をあげてたら 『一番前の列の方たちは見てくださったんですね。』 」
って・・・私も見たでぇ〜!!って
主張多き私はナナメ後ろから大きく手を振ってしまった!そしたら
 「あ。」って気が付いてくれた。 おぉ・・・。こっち見た(笑)
でも、手をあげてる人が少なかったので「あれ〜? 京都ではTVやってませんでしたか?・・・」
ってちょっぴり不満そう・・・(苦笑)・・・
また、隣に座ってるおばちゃんは、「この子おもしろい・・・。」って言ってたよ。

女神。 この曲TVで流れた時すごぉーくキレイ!!!って思ったけど
ちょっとしか流れなくて、続きはどうなってんだろう・・・ってめちゃ欲求不満だったから
私は、もうこれを聴けた事に、大・大・大満足なのだ!!!

TVで聴いた時よりは、すこし強い女神でしたけどね(笑)

響くんって、こんなにお話好きだったのね。それにもかなり驚く私でした。
名フィルも、ベルリンも 演奏だけだったし声は聴いていないから、もう少しクールな人かと思ってました。

「始めに習ったピアノの先生がヒステリックで
間違えるとフタをバタン!って閉めるんです・・・手をどけると怒られたんです・・・。
そんな恐怖体験があり、人間不信に・・・・。
自分は、絶対ピアノの先生にはなりたくない!って思ったんです。
あ・・・ひょっとして・・・・ここにピアノの先生いらっしゃらないですよね???」 
って
・・・・・おぃおぃ・・・・ここにおる。っちゅーねん。。。(←勝手に突っ込みいれてる私・笑)
思わずまたもや、大きく手を振る私であったが・・・
 「あ。」ってまた気が付いてくれて、 けど目をそらされてしまった。ピアノ先生嫌い?(爆)
そうそう、こんな事も言ってたかな。
「レッスンが大嫌いで、せっかく弾いてるのに止められるのが嫌で、
だから本番は、先生が横にいないし止められないし、大好きでした!!」
よかったね。ピアノの先生嫌いでも、ピアノが嫌いにはならなかったんだね。。。


トロイメライ。 素直に心に浸透しました。 とても聴きやすく。 素敵。 完璧。

ショパン、ノクターン遺作。 この曲は映画・戦場のピアニストで流れてた曲。
すごく、弱音ペダルの使い方がキレイだなぁって思って
足をずっと見ていた私でした。。。 音色の美しさ。 まさしくショパンの輝きだぁ☆ 


ハンガリアン・ラプソディー。 ・・・う・・・ちょいとミスタッチが多いわ・・・・。
けど、編曲が自分だから CDで聴いたのとはまた違った感じ。
それがライヴの良さですよネェ。 おぉ。盛り上がってヒートアップ!!
会場も熱気ムンムン。 
私は最後の音、会場の余韻が消えてなくなるまで聴いていたい。
だから、ジャジャーンって、最後の和音より前に拍手しないで欲しいなぁ・・・ってのが私の気持ち。
興奮して拍手したいのはわかるけど、音が消えてなくなるまでが音楽作り。 
つばも飲み込むのガマンしてるのよ。私は・・・。


あっという間に1部終わり・・・ウェ〜〜〜ン! (涙) 早すぎるぅ・・・。
休憩中に、お初 う〜こさん、nakayoshiさん、chiyakoさん、えごちゃん
そしてmateちゃんに会った。


続いて第2部です。 あはは・・・スタインウェイの横になんかセッティングしてあるぞ(笑)

一昨年ニューヨークへ行った時に作った曲です。 全曲弾いてると2時間はかかるので
今日はその中から何曲か弾きます。

タクシー(イエローキャブ)後部座席に乗ってもシートベルトをしたいくらい揺れる。とか
ニューヨークの女の子の声が、キンキンしてすごいおしゃべりで・・・
大阪のおばちゃんに似てて親近感が沸いた
。という話だとか、いろいろ話してくれました。
それぞれ1曲1曲が、題名のとおりで情景が目に浮かぶようでした。

Girls。 ハープシコードみたいな低音。
この曲私好きだ〜!! この音色すごく好きだ〜!!


Kids。 くるくる走り回ったり、ゆっくりになったり・・・まさにヤンチャな子供って感じの
心が表れてるような可愛い曲でした。


弾き終わって、
「別にピアノが壊れたわけじゃありません!」
と言いピアノミュートのMCを飛び切りの笑顔で・・。
これをはさむと、ウッドベースみたいな音になるミュート。
NASAが開発した特殊ゴムを使って作ったミュート。
タカギクラヴィアさんの封筒をくちゃくちゃにしたもの。 
これはくちゃくちゃにする事によって空気が入りいい音になるんです!
別に、宣伝してる訳じゃないけど、スペシャルサンクス☆タカギクラヴィア!!
東急ハンズで買った木をセロテープでくっ付けて作った、タップマンミュート。
これがあれば、タップマンはいらないんです(笑)
なんて言いながら説明してた。

台湾に行った時に、ホテルの歯ブラシセットを置いたらいい音がした事。
ポテトチップスの袋もいい感じの音だった事。 
台湾のみんなに気に入ってもらえて、そんな芸風のピアニストになってしまったんです。

などなど・・・・・話はつきませんでした(笑)

最近、これらを特許出願したんです! もうすぐ特許庁のHPに名前が載ります。
途中我に返ったのか? 「なんか、僕ここに、自慢しに来たみたいですね。。。」 (大爆笑)
会場も、楽しく響くんの宝物を見ましたよ!

僕の肩書きは「ピアニスト兼 作曲家 兼 発明家」 です! 
なんと、おじいちゃんも発明家だったそうです。 編み物の機械?を作ったそうな・・・。

 Long Island Drive特許のすべてをつぎ込んだ曲ですって!
ブルースちっくな左手のベース音に、次々といろいろな音色が現れる。
スネアドラムみたいな音になったり・・・
歩いていて、いろいろな人と出逢ってすれ違っていくような感じに私には思えた。

タップマン。かちゃかちゃ、ピアノの中ではねる音がおもしろかった。

弾き終わって、「ピアノ弾いてる場合じゃないくらい忙しい。」 ですって!・・・おぃおぃ・・・(大爆笑)


 Church。 和音進行がめちゃキレイだった。 会場中に響き渡る残響が、最高だった!
去年クリスマスライブ、教会でやったんですが、聴きにいけなかった。
この曲を教会で聴けたら、絶対絶句だろうなぁ・・・。

プログラム最後の曲は、 Niagara / America。
これ、ベルリンの時の編曲を聴いたけど、ソロではこうなってるのネェ。
何故にこの人は 一台のピアノをこんなにいろいろな音色で表現できるんだろうか?
私は、全身が震え上がって、スタンディング パチパチパチ〜!!でした。



アンコールの拍手!!!
何か後ろから気配を感じて振り返ると・・・・響くん、ミニピアノを持って登場!
お客さんは、まだ気が付かず前を向いたまま拍手してたんだけど
私は、立ち上がって後ろ向いてパチパチパチ〜!してましたよ。


舞台に上がり、見上げてごらん夜の星を・・・弾く。かわいいアレンジ。
初めて見る ミニピアノを弾く姿。 きゃぁ〜!!かわゆぃ
だけど私の席からは座り込んで弾く背中しか見えなかったわ。。ちょっと残念。

大拍手!!しかし、この会場の人って拍手が上手。
だいたいさ、他のコンサートは、ちゃらんぽらんの拍手になるじゃないですか?
だけど、ピッタリ合ってるのよね。 
会場中が一体となってた証拠やと思う。 そんな事にまで感激してる私でした。

「京都コンサートホールに 2台のピアノを持ち込んだのは、たぶん僕が初めてです!」 
って(笑)  きゃはは・・・ おもろいなぁ。

アンコール最後。サンクスマム。
CDとは違うアレンジで、ライブならではを味わえました。 。・゜★。うっとり ゜★。・゜


幸せな時間を、素敵な曲を、ありがとう響。



【第1部】
「The Little Years」より 序曲
虹の彼方に〜Over The Rainbow〜
テネシーワルツ
「海の上のピアニスト」より
 中身のないディキシー
 ジェリー・ロール・モートンとの決闘
組曲「ソンマ遺跡」
より 女神

トロイメライ
ノクターン嬰ハ短調「遺作」
ハンガリアン・ラプソディ第2番

【第2部】
「New York Shower 」 より
 Taxi
 Numbers 
 Girls
 Kids
 Long Island Drive
 Church
 Niagara / America



(注 * ピンク色は、オリジナル曲です。)




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 余談 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

終わってからのサイン会。 すごい並んでいました。 並ぼうかやめようか凄く迷ったんだけど・・・・。
せっかくここまで来たし、えぃ! ならんじゃえ!って思って並びました。
実に3年10ヶ月ぶりの 響くんとの握手・・・。
彼の手は、あの時と同じであったかかった。 必ず両手で握手してくれる。
「ありがとうございまぁぁす。」ってニコニコって首を右に傾けて(笑)
たくさん激しい曲を弾いて疲れてるでしょうに、ファンを思いやる温かい人です☆

最後に、記念撮影。 
しっかり者のう〜こさんと、 何泊するの?っていうような大きな荷物のnakayoshiさん。
挙動不審で可愛いmateちゃん。それを見守るえごちゃん。chiyakoさん。
みんなありがとー!





レポ By takae

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